さらばラバウルよ⑥ラバウル周辺の空港跡

ラバウルかラボールか
ブログを読んでいただいた高校時代の同級生から、「映画ではラボールって発音していたよ」と指摘を受けました。それは間違いありませんが、結論から申しますと、発音としては「ラバウル」が正しいです。

このブログの「さらばラバウルよ②ラバウルの歴史」を読んでいただければ分かりますが、ラバウルの語源は大きな湿地帯を意味する「ラバ・バウル」でした。

ラボールというのは、旧支配層である豪州人に多い発音ですね。良い、悪いは別にして、アングロサクソンというのは自分たちの発音でしか表現しないので、こういうことがしばしば起こります。それを傲慢、とまでは言いませんが(笑)

一方で日本人はできるだけ現地の発音に近い表記をしますね。

ヨルダン(英語ではジョルダン)、ローマ法王ヨハネパウロ(ジョン・ポール)、コートジボワール(アイボリーコースト)、ドイツ(ジャーマニー)しかり。

昔、飛行機でロシア人と隣り合わせになった時、サンクトペテルブルクと言ったら、外国人はすべてセイントピーターズバーグと発音する、と思い込んでいたようで、感動して涙を流されたことがあります😢

余談はさておき、本題に入ります。

ラバウルで見ることのできる空港跡

太平洋戦争当時、東、西、南、北と、日本軍は少なくとも四つの飛行場を利用していました。少なくとも、というのは、その他にもトベラ飛行場があり、水上飛行機の発着場を含めるともっと多くなるからです。

なかでも、東飛行場は最も有名なものかもしれません。

ラバウルの海岸沿い近くに位置するこの飛行場は海軍が主に使用し、「ラバウル航空隊」の本拠地として、ゼロ戦の発着に使われていました。近くのマチュピット島には、駐機中に爆撃されたものと思われる航空機の残骸が今も残っています。現地ガイドは必ずゼロ、というのですが、双発の爆撃機ですので当然のことながらゼロ戦ではありません。最近はベティ(一式陸攻)だ、というガイドもいるようですが、これも間違いで、正解は九七式重爆(K21 SALLY) です。

東飛行場は現地ではラクナイ飛行場と呼ばれ、戦後は民間航空機が発着する「ラバウル空港」としてラバウルの空の玄関として長らく活躍しました。(写真は1994年の噴火前)

しかし、タブルブル山の目の前に位置するラクナイ空港は、1994年の火山大噴火で灰に埋もれ、今では広大な空き地になっています。

もう一つの主要空港は西飛行場、これは現地ではブナカナウ飛行場と呼ばれています。内陸の高地にあり、主に陸軍機の発着に使われました。1943年の4月にトラック島から山本五十六連合艦隊司令長官が前線視察に訪れ、ラバウルを飛び立った後、ブーゲンビルで撃墜されます。ラバウルの海岸沿いには通称「山本バンカー」と呼ばれる前線指揮所の塹壕があるため、山本長官機はこの近くの東飛行場から飛び立った、と勘違いされる方も多いようですが、ブナカナウが正解です。

かつての滑走路はローラーでしっかりと固められ、コンクリート舗装も残っていますので、椰子の木が生えず、空港としての面影をとどめています。ここを訪れたフォトジャーナリストの方が、現地のかわいらしい女の子と出会い、名前を聞いたところ、ベティちゃん、というので、その偶然に驚いてベティちゃんばかりを取材したため、現地ではベティが日本に連れていかれる、と大騒ぎした、という逸話があります(笑)ベティは前述の通り、一式陸攻のコードネームです。マニアならではの逸話ですね~~

写真は神立尚紀さんによるベティちゃん。お母さんになっていることでしょうが、いまだにブナカナウにいるのでしょうか?

トベラ飛行場も内陸の高地にあり、現在訪れることのできる空港跡の一つ。ここはブナカナウと異なり、空港跡らしきものはなにもない椰子のプランテーションですが、ゼロ戦の残骸が残っています。

南飛行場はラポポと呼ばれ、こちらも現在は椰子のプランテーションが残るのみです。現在のラバウル空港(トクア)から近く、ラポポプランテーションというリゾートが近くに建っています。

これらの空港は、場所によっては道路が悪いため、4WD車が必要になりますが、一日で回ることができます。

ラバウルの戦跡に興味がある方は、ぜひ空港巡りをされてはいかがでしょうか?

次回はココポの戦跡を中心にご紹介したいと思います。

担当:上岡

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です