ポートモレスビーで観たい野鳥10選
⑤隠れん坊上手なガマクチヨタカ
(このブログは2025年4月に更新しました)
パプアニューギニアは野鳥観察ツアーの中で最も魅力的なデスティネーションとして、世界中からの愛好家を呼び寄せています。
グリーンランドに次いで世界で 2 番目に大きい島であるニューギニアでは、21世紀となった今でも手つかずの大自然が残り、奥地へ一歩足を踏み入れれば、自然が作り出したとは思えないような極彩色の羽根をもつ鳥たちが、楽園さながらの環境で生き生きと羽ばたいています。そこには、800種類以上の野鳥が生息しており、そのうち390種類は固有種と言われています。ゴクラクチョウ(フウチョウ)やカワセミ、ヒクイドリなど、さまざまな鳥を見ることができるのです。
ポートモレスビー近郊で観たい野鳥10選、第5回の今回は、ヨタカの仲間で最大にして、最高に隠れ上手なパプアガマクチヨタカご紹介したいと思います。
オーストラリア北部とニューギニア島に生息するヨタカ
パプアガマクチヨタカの生息地
多くの野鳥と同じように、パプアガマクチヨタカもニューギニア島とオーストラリア北部のヨーク半島に生息しています。海を隔てているのに、と思いますが、よく考えればニューギニア島とオーストラリアはかつてサフル大陸という一つの大陸だったことを考えれば、多くの生物種が共通していることも納得ですね。
ちなみに、サフル大陸と海を隔てた北西、現在のマレー半島東岸からインドシナ半島に至エリアには、氷河期の終わりに海底に沈んでしまった幻の大陸スンダランドがあり、その間には有名な「ウォーレス線」という生物分布境界線が引かれています。アジアにサルや像や虎がいるのに、オーストラリアやニューギニアには高等な哺乳類がいない、というやつですね。余談でした。
サフル大陸とスンダランド
世界最大級のヨタカなのに見つけにくい
その名の通り「がま口」のような大きな口が特徴的なパプアガマクチヨタカは体長60cmにもなる大型の鳥ですが、夜行性で、昼間は樹上の枝にとまって眠っています。動かない鳥は野鳥愛好家にとっては見つけやすいはずなのですが、敵もさるもの、安眠を妨げられないように、樹皮にそっくりな羽根模様を持ち、しっかり擬態して寝床につくんです。なお、寝るときだけ擬態するわけではなく、エサを採る際も木の枝に擬態し、口を開けて飛び込んでくる昆虫などを捕食するそうです。
でもガイドによると、まあ見つけれるだろう、と気軽に言うので、先日、私も気軽に探しに大学まで出かけました。何と車で15分です。
気軽に行ってみたが
目的地の大学キャンパスに到着すると、なんとフロッグマウス周遊道路まであります。
このあたりにいるのか、と思うと期待がぐんぐん高まります!
まずはこのレインツリーから調査。この木なんの木みたいですね。
ガイドはサーっと目を通すと、いたいた、ほら、そこに、と指さします。
必死に目を凝らしてみますが、茶色の枝と緑の葉、その間から青空が見えるだけで鳥らしき姿はどこにもありません。
ガイドは、見つけられないこっちがおかしい、くらいの勢いで、ほら、ほら、と叫ぶのですが、
双眼鏡を使っても全く役に立たず。。。
見つけられないものは見つけられない。。。
降参です😿
擬態上手な奴に降参
ここでようやくレーザーポインターを出してもらい、ガマクチヨタカがいる近くを照射してもらい、やっと見つけることができました。
さあ、ここから連発で行きます。
いや、本当に隠れ上手なガマクチヨタカです。
それよりも、あれを肉眼で見つけるガイドの目、いったいどんな視力をしているんでしょう???
パプアガマクチヨタカ
レア度 ★★★
観察確率 ★★★
興奮度 ★★★★
パプアガマクチヨタカは、ポートモレスビー郊外の大学の敷地内で観察されることが多いです。
普通の人の目では絶対に発見できない巧妙なカモフラージュをしていますが、ガイドが場所を熟知しています。ただ、時に場所を変えるので、その場合は候補地を探して歩く可能性もあります。
夜行性なので、枝で寝ていることが多く、個体も大きいので、一旦見つけると観察や撮影は容易です。
パプアガマクチヨタカと出会えるツアー